住まいや住まい方は子どもや家族の暮らしと密接な関係にあると言われています。近年、居場所を奪われた青少年が引き起こす事件が後を絶ちません。自ら命を絶つ子どももいます。いじめ、自殺は居場所を奪われ、どこにも居場所を見出すことができなかった子どもが辿る運命であるとも言えます。
住まいや住まい方が悪ければ、いさかいも増え、家庭生活がつまらないものになってしまうこともあります。
そうならない為にどのような間取りにすればいいのか、子ども部屋、遊び場、居間の3つの部屋の対策をここで話してゆきます。
子ども部屋と子育て
子ども部屋が子育てをしてくれるわけでないこと、子どもをダメにするのは個室ではなく、その与え方だということを私たちは知るべきです。
例えば、 自分の部屋があっても父親のいる居間で勉強したければ、無理矢理自分の部屋に追いやらないことです。時間をかけて見守りながら、自分から自分の部屋で勉強るすように仕向けましょう。実際、登校拒否になるのは自分の部屋を与えられても、そこで一人で寝たりすることができないなど、自立できていない子どもが多いのです。
また、子どもの成長は早く、子どもは二十年もしないうちに親の元を離れ巣立っていきます。ということは、子ども部屋は子どもの自立心を育てる環境を発達に応じて整えてやることが必要となり、おおげさなリフォームなどをしなくても対応できる可変的な間取りが良いということになります。遊び場と子育て
思春期に至るまで、子どもは遊びを通して成長発達していきます。学習も自立も、すべて遊ぶことによって行なわれていきます。
だから、子どもと住まいを考える時には、実は子ども部屋以前に遊び場がどのように確保されているかの方が大事なのです。家庭によっては、「居間が遊び場です」というお宅もあるでしょう。しかし、居間が遊び場になっているとは言いながら、実態は居間のテレビが遊ぶ相手になっている場合がよくあります。また、「子ども部屋が遊び場です」というお宅もあるでしょう。ではそこで、兄弟や親と一緒に遊ぶことができるかどうか。そういう子ども部屋になっているかどうかという点が大事なのです。保育所に預けた先でテレビに保育され、家に帰ってテレビに子守をさせ、テレビのある個室を与えて子育て放棄とくれば、何をしでかす子どもが育つか分かったものではありません。だからこそ、家の中の子どもの遊び場、子ども部屋のあり方が間取りを考える上でも大事になるのです。居間と子育て
子どもが一個の人格を形成するには、手本となる一個の人格が存在しないといけません。それが、住まいで言えば家庭の中心をなしている居間なのです。居間は必ずしも広い空間でなければならないというものでもありません。どう見ても、そこで家族の団らんが展開されている様子が全くうかがえないような居間では意味がありません。そういう環境で子どもを育てると、子どもは思春期に統合失調症になりかねません。それだけ居間は大切な場所なのです。子どもの成長発達の拠り所になり得る居間は、そこで密度のある家族関係が日々展開している家族空間でなければいけません。そこはいつも親がいる、家の中では子どもにとって一番安心できる場所でなければならず、そういう場所がはっきりと存在すれば、子どもは安心して親から離れていく事ができます。居間を考える時には、そのような場所にすることも考えて計画していく事が大事なのです。このページのTOPに戻る


