通の漁法

操業イラスト

通のイカ釣り漁の1年

「通」では一本釣りによるイカ釣り漁業が盛んで、イカ釣り専業や他漁業との 兼業を合わせて1年間を通してイカが水揚げされています。
春〜夏・4月〜7月
春になるとケンサキイカが産卵のため沿岸に回遊してきます。 大型のイカが多く、これを天秤餌巻きスッテでねらいます。昼〜夜間操業。 夏になるとその年に生まれた新子のイカが漁獲されます。 仕掛けは 天秤餌巻きスッテまたは鉛製の擬餌餌2〜3本を手でシャクリ上げてイカを誘います。夜間操業。 漁場は見島周辺から川尻〜青海島周辺〜相島周辺など。
漁具イラスト 春のイカは昼でも釣れるが、やはり夜がメインで早朝から夕方にかけて出航し、 日帰りか船上に泊り込みで2日の操業を行う。仙崎市場のセリ(深夜と早朝の2回) に水揚げが間に合うように〜AM12:00頃か〜AM4:00頃に母港に入港する。
操業イラスト 夏〜秋・7月〜11月
1年間で最もイカの漁獲が多いシーズン。夜間に集魚灯を使用し、シーアンカーで船を潮流にのせて流します。 疑似餌を4〜5本取り付けた連結仕掛けを4〜6本使用し、船上の仕掛けを 巡回しながら手で仕掛けを上下にシャクリ上げイカを誘いつつイカが 釣れているか確認します。イカが釣れていたら巻き上げ機で仕掛けを 巻き上げます。釣れたイカは漁船のイケスに入れて活かして持ち帰ります。 水温の低下とともにイカの群れは遊泳層が深くなり、沿岸から沖合いに移動して 行くので漁船も沖合いへ移動していきます。 漁場は各沿岸〜六甲周辺まで。
一本釣りによるイカ釣り漁法は、イカを活かして持ち帰るのが基本だが、 7〜9月の時期は海水の表面水温が高くイカが死にやすいので 日帰り操業が多い。死んだイカは氷詰めした発泡スチロール箱に入れて 持ち帰ります。水温低下によりイケス内のイカが長生きしだすと約2日の操業となる。
操業イラスト 秋〜冬・10月〜12月
通称 たんぽ流し 早朝から15時程度まで操業。 ブイに取り付けた連結仕掛けを10〜15本程度、潮流にのせて流します。 流したブイを1本ずつ船で巡回しながらイカが釣れているか確認し、イカが 掛かっていれば回収し再度仕掛けをその場に投入・・・この繰り返し。
この昼間の「たんぽ流し」と夜間のイカ釣り操業を続けて行う場合があり 漁場が母港から遠い「八里ヶ瀬」、「六甲」周辺になると航海時間も長くなり とても疲れるシーズンでもあります。 他所では 普通は昼間か夜間の操業のどちらか1つを行う場合が多いが、通の 漢(おとこ)共は昼夜ぶっ通しで働くのだ!
操業イラスト 冬・11月〜3月
夜間に集魚灯を使用し、アンカーで船を固定します。 連結仕掛け又は餌まきスッテ使用の天秤仕掛けを2〜4本使用。 冬季になるとケンサキイカの回遊する群れも少なくなり、瀬(天然礁)に  ついている「瀬つき」のイカをねらいます。 冬季はヤリイカが産卵のため沖合いから接岸するシーズンでもあり 漁獲の最盛期となる。
状況によりヤリイカの雌雄のツガイが群れで 水面近くまで浮上してくることがあり(この状態のイカを「しらみイカ」と呼ぶ) この群れを玉網で漁獲できることがある。 漁場は各沿岸〜見島周辺まで。
操業イラスト イカ釣り以外の漁法・はえなわ
通称ながの長さ数kmの縄に等間隔に釣り針を取り付けた漁具を海底に沈め魚を釣る。 年間を通して、小型〜大型の漁船が操業している。 早朝から船を微速前進させながら仕掛けを投入し、投入した仕掛けを右舷側の ラインホーラー(巻き上げ機)で巻き上げ、昼〜夕までに仕掛けを回収する。 小型船は日帰りが多いが中型〜大型船は数日間、船上に泊り込みで操業を 行う。回収後、仕掛けの点検・補修と休息、などを行い、翌日、操業再開。 マダイ・アマダイ・カサゴ類・ハタ類・フグ類などの底魚。