通鯨唄

市指定無形民俗文化財「通鯨唄」

通浦の民謡鯨唄は、今から約四百年前の昔、長州毛利藩直営の通鯨組の人々が、大漁を祝い、 或いはこれを祈ってすべての集いに歌いならしてきた労働歌であり、 祝い歌でもありました。
当時の祝宴では、一座の長老がこの鯨唄を歌ったあとでないと他の者が鯨唄はもちろんのこと、 他の唄を歌うことが禁じられていたほどの格式を持っていたと伝えられております。
当時の鯨組は、長州藩の水軍の役割を果たしていたもので、一糸乱れぬ統制のもとに規律を重んじ、 礼儀を尊び、勇壮果敢を旨としながらも、その反面、誠に愛情に深く、 哺乳動物である鯨に対する哀れみと報恩感謝の真心が、この唄の中におりこまれております。

一般的に、めでたい席で歌う祝い歌は、手を叩いて調子を取りながら歌われますが、この「鯨唄」に限っては、 鯨に対する恩恵と感謝の気持ちを表すとともに、鯨の死を心から悼んで、 歌うときにも手を叩かず「揉み手」で行われるものそうしたゆえんであり、この唄が、世界にも類のない、 全国的にも珍しい鯨墓と共に、うるわしい民情のシンボルとして、また郷土の民謡として、 末長く愛唱され、唄い継がれてきたもので、鯨組の無くなった今は「鯨唄保存会」によって継承されております。 また地元通小学校、中学校の総合学習で生徒が学んでいます。

鯨唄大人

平成17年12月14日、長門市郷土文化研究会により「祝え目出度」の石碑を建立しました。「鯨唄保存会」のメンバーによる「祝え目出度」が披露されました。

☆祝え目出度(大唄一番)

祝え目出度の 若松様よ 枝も栄える 葉もしげる 竹になりたや 薬師の竹に 通栄える しるしの竹よ 納屋のろくろに  網くりかけて 大せみ巻くのに ひまもない三国一じゃ綱に 今年は大漁しょ ヨカホエ

鯨唄小学生

通小学校では、三年生以上を対象に総合学習で郷土の民謡「鯨唄」を学んでいます。学校での発表会や地域行事の催しで発表しています。 毎年3月の始めに、全校生徒の前で「鯨唄」指導者をお招きし、後輩達に「鯨唄」の引継式が厳粛に行われます。

鯨唄中学生

通中学校では男子生徒が総合学習で学んでいます。毎年7月21日の「鯨祭り」の際にくじら資料館前で「鯨唄」を披露しています。